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北星学園生協をめぐる、のほほんなブログ。旬の生協情報、極私的情報もお届けします。




2013年9月30日月曜日

「襤褸(らんる)の旗」映画鑑賞券販売のお知らせ

大原です、こんばんは。

このブログで初めて、映画鑑賞券販売のお知らせです。
経済学部の萱野智篤先生からご紹介いただいた作品です。

「襤褸の旗」上映会
日時:11月2日(土)①14:30 ②17:30
会場:札幌プラザ2・5地下ホール
料金:前売り1,200円(当日1,500円)
販売場所:1F購買カウンター

皆さんは田中正造という人をご存知ですか?
とはいっても、私も高校時代の日本史で習った程度しか知りませんが、足尾銅山鉱毒事件で、これを告発し明治天皇に直訴したということは、いまだに記憶に残っています。
この映画は、その田中正造を主人公にした映画です。

ところでまず、襤褸とはどういう意味かといえば…。

ぼろ【襤褸】
(1)使い古して破れなどした、役に立たない布。ぼろきれ。
(2)着古して破れた着物。つづれ。「―をまとう」
(3)使い古して壊れているもの、役に立たなくなったもの。「―靴」「―の自転車」
(4)隠している欠点・短所。また、失敗。「―を出す」「―を隠す」[広辞苑第6版]

襤褸の旗とは「ぼろきれの旗」といういうことになりますよね。であるとすれば、この映画においてぼろきれの旗が何を意味するのか、知りたいと思いませんか。

すでにこの映画を観た萱野先生から紹介文を寄せていただきました。

 「襤褸の旗」は、近代日本最初の公害事件、足尾銅山鉱毒事件とその被害民の救済に生涯をかけた田中正造を描いた1974年の映画です。今年は田中正造の没後100年目にあたります。北海道では、映画製作後に行われた上映会以来、ほぼ30年ぶり2回目の上映です。

 田中正造を演じるのは、今年4月に90歳で死去した三國連太郎です。共演陣には、被害民の若者多々良治平役で西田敏行。ちなみに西田敏行にとっては、これが映画初出演で、後の釣りバカシリーズ名コンビの初共演でもあります。他にも、幸徳秋水役に中村敦夫、銅山の所有者、古河市兵衛役に志村喬と豪華キャストがそろいます。

 映画は、鉱毒被害民の4回目の示威行動「押し出し」への大弾圧から始まります。一報を受けて、田中正造が帝国議会で行った質問「亡国に至るを知らざればすなわち亡国」での田中正造の一言一句は、3.11後の福島が置かれている状況を思い起こさせます。

 田中正造は、この後、衆議院議員を辞職し、明治天皇への直訴を企て、強制的に遊水地とされる谷中村に入って、最後まで被害民とともに生き、死にます。最後に正造が身に着けていた信玄袋の中に残されていたのは、詳細な流域の踏査メモ、石ころ3個、明治憲法とマタイ伝の合本、そして新約全書1冊でした。

 映画の中でも田中正造がたびたび使う「憲法」は、明治憲法を超える、天と地の間で生きる人間にとっての共生の在り方を問うものでした。三國連太郎の名演が、田中正造の人間的な苦悩と、彼が最後まで追い続けた課題を浮き彫りにしてくれます。再び「亡国」を経て2年半を過ぎた今、タイムリーな上映会と連続講座です。田中正造に、三國連太郎に、福島に、憲法に、そして心を動かす映画に興味を持つ方々すべてにお勧めします。




前売券は、今日から1F購買カウンターで販売を開始しました。
なお、生協カウンターで扱う前売券には限りがあります。なくなり次第販売を終了しますので、お早めにご購入ください。

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